高配当株投資界隈では、頻繁にこのようなセリフを聞くことがあります

配当利回りだけを見て高配当株投資をするのはリスクが高いですよ!

今は配当利回りが低くても、増配銘柄なので将来の配当利回りは高いですよ!
これは全くその通りであり、これから高配当株投資を実践しようと思っている人は先人の言葉を真に受けてはいけませんが、聞いておかないと痛い目を見ることになります
ですが増配銘柄や連続増配銘柄と言われる銘柄をポートフォリオに組み込むときに留意することがあります
リスクが増えたり含み損にまみれた塩漬け株になるようなことではありませんが、将来ポートフォリオを眺めたときに「なんか思ってたのと違う……」とならないように初期のうちから『ポートフォリオにおける増配銘柄の位置付け』というものを考えておきましょう
結論から言うと
増配銘柄は高配当を狙うためのものではなく、他銘柄の減配リスクを補填するための保険
これがりきおのポートフォリオにおける増配銘柄の位置付けです
順序立てて解説していきます
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例1.(7458)第一興商
りきおのポートフォリオから増配して配当利回りが増加した銘柄を例に挙げてみます
まずは(7458)第一興商になります
業務用通信カラオケ『DAM』の販売やカラオケ店『ビッグエコー』や飲食店の運営などを行っている企業です
株主優待目的で2009/12頃に購入した銘柄ですが、現在は下記の通りとなっています

前期の一株配当金は分割考慮で56.5円、5/16終値2524円での配当利回りは2.24%
決して高配当と呼べるような数字ではありませんが、購入金額501円での配当利回りは11.28%
現在の配当利回りで11%などという銘柄があったら罠銘柄確定と言ってもいいでしょう
過去の配当金推移はこちら↓

ではこの銘柄があなたのポートフォリオに入っていた場合、はたして高配当銘柄だと言えるでしょうか?
例2.(4816)東映アニメーション
次にもっと極端な例を見てみましょう
(4816)東映アニメーションになります
東映系のTVアニメやアニメ映画を制作、キャラクター商品などの版権なども大きい企業です
こちらも株主優待目的で2013/01頃に購入した銘柄ですが、現在は下記の通りとなっています

前期の一株配当金は155円、5/16終値13600円での配当利回りは1.14%
値がさ株でもあり、高配当株投資としては全く候補に入らない銘柄ですが購入金額669円での配当利回りは23.2%
去年の海運株でしか見たことないような数字です
ちなみに東映アニメーションも今期は減配の90円予想となっています
過去の配当金推移はこちら↓

ではこの銘柄があなたのポートフォリオに入っていた場合、はたして高配当銘柄だと言えるでしょうか?
増配しても高配当にはならない?
どうでしょうか?
これらの銘柄が数年後から10年後のあなたのポートフォリオに入っていた場合、高配当銘柄だと言えるでしょうか?
結論は人それぞれでしょうが、りきおの結論は『NO!!』です
キャピタルゲインや株主優待は嬉しいですが、高配当株投資として見た場合、これらの銘柄を売却して銀行株や保険株を購入した方がよっぽど効果的でしょう
もちろん業務形態や債務状況、セクターや銘柄分散の観点で単純比較は出来ないのですが、いくら購入利回りで10%、20%あったとしても現在の利回りが1%、2%では高配当投資としてあまりにも非力です
高配当株に限らず配当金が増額されるということは基本的に業績が上がり、株価も上がるということを意味します
それだけ業績や財務基盤が安定や成長をしているということなので喜ばしいことではあるのですが、高配当ではない銘柄が将来高配当銘柄になるということは非常に稀です
この辺を理解しないまま、将来の増額された配当金だけを考えてポートフォリオを組んでしまうと、数年後「なにか違う……」という風に思ってしまうかもしれません
では、増配銘柄など無視して現在の配当利回りだけを見て高配当ポートフォリオを組むべきなのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません!
「将来、高配当になる!」以外の増配銘柄に投資するメリットを紹介します
増配、連続増配銘柄に投資するメリット5選
増配、連続増配銘柄に投資するメリットを5つ挙げます
1.増配する=減配しないということ
2.含み益による精神安定
3.PF内の減配を補い、PFの配当金額を安定させる
4.企業の業績、財務をある程度担保する
5.企業の株主還元に対する積極性
順番に解説していきます
1.増配する=減配しないということ
当たり前のことですが、増配するということは減配しないということです
高配当株投資において「地震、雷、火事、減配」と言えるほど恐ろしい減配
その減配のリスクが他銘柄より圧倒的に低いと言えます
2.含み益による精神安定
一般的に配当金が増額すると、株価も上がります
将来的に含み益を抱える可能性が高くなり、暴落や他銘柄の含み損を相殺して投資家の精神を安定させる効果が期待できます
3.PF内の減配を補い、PFの配当金額を安定させる
高配当株投資に限らず、投資というものは分散が重要になるのですが、分散すればするほど減配する銘柄を掴む可能性はあがります
そういったときに、ポートフォリオ全体の配当金額を下げないで将来の配当金生活を安定させるために増配銘柄の増配で補うことが出来ます
もちろん減配する銘柄がなければ全体の配当金額が上がるだけなので何の問題もありません
4.企業の業績、財務をある程度担保する
増配や連続増配というものは企業の業績や財務が好調でないと維持出来ません
決算書やIRで各種の指標を必ず確認する必要はありますが、増配する銘柄はある程度業績や財務の良さを担保されていると言えます
5.企業の株主還元に対する積極性
いくら業績や財務が好調であったとしても、株主還元に積極的ではない企業というものも存在します
そういった企業が様々な思惑で一時的に高配当になったとしても、業績や景気が悪くなるとすぐに減配や無配になったりします
株主還元に積極的な企業はそういった時であっても配当を維持したり増配したりしてくれますので、投資対象として魅力的だと言えます
まとめ
増配銘柄や連続増配銘柄が将来、高配当銘柄になる!という理論には大いに疑問があります
もちろん個人的な感じ方の差がありますので一概には言えませんが、実際に保有している銘柄を見る限り、りきおは高配当銘柄になったとは感じません
ですが、増配銘柄や連続増配銘柄には別のメリットがあります
1.増配する=減配しないということ
2.含み益による精神安定
3.PF内の減配を補い、PFの配当金額を安定させる
4.企業の業績、財務をある程度担保する
5.企業の株主還元に対する積極性
りきおも増配銘柄や連続増配銘柄は大好きです
ですが将来、自身のポートフォリオを眺めたときに「なんか、思ってたとの違う……」という風にならないようにしっかり計画を立てて高配当株投資を実践していきましょう
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